詩や音楽を内包した可憐な花火

線香花火は火薬の配合が命

硝石、硫黄、松灰(木皮)松煙の4つの材料を用いる。和紙を広げて火薬をのせ、内側に紙を折りたたむようにしながら火薬を混ぜる。

この配合の微妙な加減が花火の表情に影響する。簡単に見えて、相当に難しい作業なのだ。使用する火薬はわずか0.08グラム。

花火職人の稲垣さんは「これでいいかなというところにたどりつくまでに2年ぐらいかかった。」という。

それをもとに、花火を作るたびに配合試験を繰り返し調合比率を決めていく。そういう努力をしていかないと「いい花」が咲いてくれないと稲垣さんは言う。

竹の先端を斜めに切り落とした道具で、配合した火薬をすくい、和紙で包む。この和紙、柄とともにその強度がポイント。その薄くて丈夫な和紙を適度な固さに縒り上げる。そうすることで大きく長持ちする火玉を生み出すことが可能になる。